NHK特報首都圏インスタントセックス

アルプ

2011年11月18日 21:14

 今日のNHK特報首都圏は、中・高校生や若者が、誰とでもかんたんに体の関係を持つことを報道していました。小学生でもあるそうです。

 この番組には、エッセイストの中村うさぎさんが出演して、考えを述べていたのですが、信じられないことを聞いてしまいました。

 世の中には、アルコール依存症やギャンブル依存症があり、それらと同じようにセックスで心を癒そうとしているのだから、あまり問題ではないと言っていました。しかも、アルコール依存症は体をこわす危険が高く、ギャンブルは経済的に破綻する問題があるが、それらと比べるとインスタントセックスは健康や経済面で危険が少なく、それらよりも良いというように言っていました。正直、耳を疑いました。

 健康や経済面など、物理的な面しか見ていないのではないでしょうか?

 アルコール依存症やギャンブル依存症なども、どんなに酒を飲んでも、ギャンブルをしても満たされないから、依存してしまうのです。だから、依存している人は、決して自分自身を幸福とは思えないのです。

 それと同じように、満たされない思いを満たしたくてする彼女たちは、どんなに相手と関係を持っても満たされないのです。

 番組に出てきた女性が語っていました。子どもの頃から虐待されて、学校ではいじめにあったけど、誰も助けてくれない。誰ひとり、信じられなくなり、自己肯定感が非常に低くなる。その投げやりな気持ちの中で、自分なんてどうなっても良い、ひととき気持ちを紛らわせばそれでよいのだという思いから、見知らぬ相手と関係を持ってしまうのです。

 どんなに男と関係を持っても、寂しさは満たされず、関係を持てば持つほど、寂しい思いが募るようになるでしょう。もしかしたら犯罪さえ起こしてしまうかも知れません。寂しさが極限に達すれば、自殺もしてしまうでしょう。

 インスタントセックスで気を紛らわせるので、それも悪くないと言うのは、あまりにも無責任です。

 子どもの頃から愛情をもらえなかったために、大人になってもいつまでも愛情を求め続ける。それが真の愛情でなくても、それに依存してしまう。真の愛情を知らずに大きくなってしまったことの悲しさにもっと目を向けるべきです。その子が親になったとき、きっとまた我が子に虐待をしてしまいます。その連鎖をどこかで断ち切らなければならないのです。

 難しいことですが、虐待をされた子どもたちに、私たちはもっともっと心を向けるべきだと思います。


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